生きがいとは何か?高齢者が生きがいを感じるときはどんなとき?
目次
生きがいとは何か?
あなたは生きがいを持って生きていますか?
生きがいとは?と言われると答えに困ってしまう人も少なくないのではないでしょうか?
国語辞典によれば、生きがいとは「生きるに値するもの。生きていくはりあいや喜び。」と書いてあります。
50代まで現役として仕事をバリバリこなしてきた人は、仕事が生きがいだったかもわかりません。
子供を立派な大人に育て上げることが生きがいだった人もみえるでしょう。
さて、50代ともなると、仕事も定年退職するということを、うっすら感じ始めるし、子育ても一段落という状況の人も少なくないでしょう。
今後は仕事がなくなったり、夫婦2人だけの生活を送ることになるかもしれません。
老後はどんなことが生きがいになるのだろう?という疑問に対して調べて見たところ、おもしろい調査結果を見つけましたのでご紹介しますね。
高齢者が生きがいを感じているか?
内閣府が行った「平成25年度 高齢者の地域社会への参加に関する意識調査結果」というもので、全国の60歳以上の男女3,000人を対象に調査を行い、1,999人から回答を得たものです。
その中で、「あなたは、現在、どの程度生きがい(喜びや楽しみ)を感じていますか」と質問したところ、下記のような回答結果になりました。
生きがいを感じているか | 全体 | 男性 | 女性 |
十分感じている | 38.5% | 36.1% | 40.6% |
多少感じている | 40.7% | 40.0% | 41.3% |
あまり感じていない | 16.4% | 17.7% | 15.2% |
全く感じていない | 3.9% | 5.6% | 2.4% |
わからない | 0.5% | 0.5% | 0.5% |
感じている | 79.2% | 76.2% | 81.9% |
感じていない | 20.3% | 23.3% | 17.6% |
全体では「十分感じている」が 38.5%、「多少感じている」が40.7%で、「十分感じている」と「多少感じ ている」を合わせた「感じている(計)」は79.2%、「あまり感じていない」が16.4%、「まったく 感じていない」が3.9%で、「あまり感じていない」と「まったく感じていない」を合わせた「感じて いない(計)」は20.3%という結果です。
おおよそ8割が生きがいを感じている人でよかったです。
この中で、「十分感じている」が多いのは、性別では女性の65歳~69歳で43.6%、子どもの有無別では「子どもがいる」で39.8%です。
居住形態別で「十分感じている」が多いのは、三世代世帯(子ども・孫と同居)で5割を超えているそうです。
やはり同居はいろいろあるでしょうけど、いいものなんでしょうね。
その他、職業別にみると、「十分感じている」は自営業が47.4%で最多のようです。
やはり、仕事というのは生きがいになるようですね。
自営業には定年がありませんから、仕事をいつやめるかは自分で決められますしね。
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高齢者が生きがいを感じるときはどんなとき?
それではどんなときに生きがいを感じているんでしょうか?
生きがいを「十分に感じている」または「多少感じている」と答えた人に「あなたが生きがい(喜び や楽しみ)を感じるのはどのような時ですか」と質問した結果は下記のとおりです。
生きがいを感じるとき | 全体 | 男性 | 女性 |
孫など家族との団らんの時 | 48.8% | 40.7% | 55.4% |
趣味やスポーツに熱中している時 | 44.7% | 49.0% | 41.2% |
友人や知人と食事,雑談している時 | 41.8% | 30.5% | 50.9% |
旅行に行っている時 | 38.4% | 36.4% | 40.0% |
おいしい物を食べている時 | 37.4% | 28.6% | 44.4% |
テレビを見たりラジオを聞いている時 | 34.8% | 31.0% | 37.9% |
夫婦団らんの時 | 30.2% | 35.1% | 26.3% |
仕事に打ち込んでいる時 | 26.5% | 30.9% | 22.9% |
他人から感謝された時 | 16.9% | 14.6% | 18.8% |
社会奉仕や地域活動をしている時 | 14.0% | 15.4% | 12.9% |
若い世代と交流している時 | 13.6% | 11.2% | 15.5% |
勉強や教養などに身を入れている時 | 10.4% | 11.0% | 9.9% |
収入があった時 | 10.0% | 8.8% | 10.9% |
出典:http://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/h25/sougou/zentai/pdf/s2-1.pdf
全体で「孫など家族との団らんの時」 が48.8%とトップで、その次に「趣味やスポーツに熱中している時」が44.7%、「友人や知人と食事、 雑談している時」が41.8%、「旅行に行っている時」が38.4%、「おいしい物を食べている時」が37.4%でトップ5となっています。
おもしろいのは男女で数字が別れる部分です。
男性の割合が女性より高いのは「仕事に打ち込んでいる時」(男性:30.9%,女性 22.9%)、「夫婦団らんの時」(男 性:35.1%,女性:26.3%)、「趣味やスポーツに熱中している時」(男性:49.0%,女性:41.2%)です。
逆に女性の割合が男性より高いのは「孫など家族との団らんの時」(男性:40.7%,女性:55.4%)、「友人や知人 と食事、雑談している時」(男性:30.5%,女性:50.9%)、「おいしい物を食べている時」(男性: 28.6%,女性:44.4%)となっています。
男性は仕事、夫婦、趣味ですが、女性は家族(夫婦ではないところが悲しい)、友人知人、食べ物になっています。
ここのところが男女差が出ておもしろいですね。
男性は仕事や趣味など、なにか熱中するもの、女性はコミュニケーションとおいいしいもの。
なんとなくうなずけます。
高齢者が生きがいを感じるときに他の国では差があるのか?
おまけで、日本以外の国の高齢者はどんなときに生きがいを感じているのか調べた結果がありますのでご紹介します。
それは、内閣府が行った「平成22年度 第7回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査結果」です。
日本以外に韓国、アメリカ、ドイツ、スウェーデンの高齢者について調査されています。
(日本の調査結果は年度が違いますので、先程の調査とは差異があります。)
生きがいを感じるとき | 日本 (%) |
韓国 (%) |
アメリカ(%) | ドイツ (%) |
スウェーデン(%) |
全体(回答実数) | 1183 | 1005 | 1000 | 1004 | 1054 |
子供や孫など家族との団らんの時 | 48.4 | 61.8 | 74.2 | 65.3 | 78.7 |
趣味に熱中している時 | 39.4 | 10.3 | 45.4 | 46.4 | 44.1 |
テレビを見たり,ラジオを聞いている時 | 37.5 | 30.9 | 46.1 | 36.6 | 40.5 |
友人や知人と食事,雑談している時 | 35.7 | 41.9 | 63.4 | 54.2 | 66.9 |
旅行に行っている時 | 34.7 | 17.1 | 48.5 | 49.9 | 51.7 |
おいしい物を食べている時 | 34.3 | 29 | 49 | 42 | 54.8 |
夫婦団らんの時 | 29.3 | 20.1 | 37.9 | 41.6 | 60.5 |
仕事にうち込んでいる時 | 21 | 19.7 | 28.5 | 17.3 | 26 |
他人から感謝された時 | 15.4 | 10.7 | 57.7 | 40.4 | 54.4 |
スポーツに熱中している時 | 13.5 | 3.2 | 12.4 | 16.5 | 22.3 |
おしゃれをする時 | 13.2 | 6 | 31.1 | 22 | 26.1 |
犬や猫などペットと過ごす時 | 10.4 | 0.8 | 29.2 | 17.7 | 21.4 |
収入があった時 | 9.2 | 30.9 | 26 | 14.2 | 19 |
勉強や教養などに身を入れている時 | 9 | 2.7 | 14.3 | 11.4 | 6.6 |
若い世代と交流している時 | 8.7 | 6.8 | 40.1 | 17.7 | 38.7 |
社会奉仕や地域活動をしている時 | 7.9 | 4.2 | 31.3 | 14.7 | 31.8 |
日本は「仕事にうち込んでいるとき」が(21%)トップかというイメージがありましたが、意外だったのが、アメリカが28.5%でトップなんです。
スウェーデンも26%で高く、ドイツは17.3%で意外に低いですね。
1990年代のいわゆるバブル期は男性の「仕事にうち込んでいるとき」を 生きがいと感じる割合は41.5%と高く、他の項目を圧倒していたそうなんですが、少しずつ価値観も変わってきているんですね。
出典:http://www.ilcjapan.org/study/doc/all_1201.pdf
私の印象では、どの国も「子供や孫など家族との団らんの時」や「友人や知人と食事,雑談している時」は数値が高い感じがします。
やはり、身近な人間関係は大切にしたほうがいいですね。
楽しいことも人を介してやってきますし、趣味や旅行なども仲間がいたほうが楽しそうですからね。
これといった趣味がなくても人間関係を大切にしておけば、なんとかなるかもわかりませんよ。
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